謙虚に究めるノーベル”道”~大隅教授の受賞から~
ノーベル医学・生理学賞を受賞した東工大学栄誉教授の大隅良典さん。
受賞決定後の講演で、「人と違うことをおそれずに、自分の道を見極めて突き進んで欲しい」と、研究者を志す学生にエールを贈りました。
人と違う道を探すのが、私たちは まずは大変だな、と思いマス((+_+))。
けれど、あきらめずに 自分の進みたいワクワクな道を見つけたら、まずは天職だと思って、まっすぐに突き進んでみよ、ということでしょうね。
また、同時に 研究は ”すぐに役立つ” という即効性あるものでもなく、長期的な視野をもって、人類に役立つかどうかを意識して息の長い研究をしてほしいということばも印象的でした。
自分の起こした行動や成果が速攻で影響を与えられたら、たしかに手ごたえを得られてうれしい。
ですが、現実はもっと、結果が出るのを長ーく待つことの必要性や、役立つ成果の”礎”を築く必要性も説いています。
朝の番組でコメンテーターが、大隅教授について、あるこのようなコメントをされていました。
『・・・ノーベル賞を獲得する研究者たちは、いたって謙虚な方ばかり。
ひとつの道を究める人は、奥底では、一つにつながっている。
ノーベル賞は、剣道や柔道のように、ひとつの”道”(=ノーベル道!?)といえるかもしれない・・・』
と。
とてもおもしろい表現だな~と思って聞いていました。
「道」とは何かと聞かれても、的確に答えられませんが、
たとえば「剣道」の場合、
その理念を「剣の理法の修錬による人間形成の道である」としています。
同時に、剣道修練の心構えというものもあって、
「剣道を正しく真剣に学び 心身を錬磨して旺盛なる気力を養い 剣道の特性を通じて礼節をとうとび
信義を重んじ誠を尽して 常に自己の修養に努め 以って国家社会を愛して 広く人類の平和繁栄に
寄与せんとするものである」 (全日本剣道連盟HPより)
とあります。
(あー、こんな理念や心構えがしっかりあったのですね(^_^;)。剣道をやっていた学生の頃は、ぜんぜん知りませんでした・・・)
謙虚な姿勢で、長期的な視野と研究への熱意と楽しさを忘れず、将来に向かって人類のために貢献するお姿は、やっぱり「道」そのものなのかもしれません。
ノーベル賞は獲れなくても、私たちは、日ごろの仕事で、ひとつの道を謙虚に究める ノーベル”道”に似通った生き方は、できるかもしれません(^_^)/。