会社の健康診断⑭

会社の健康診断⑬」では、貸借対照表から会社の資金繰りがどうなのかの指標として、「経常収支比率」について説明しましたね。

この「経常収支比率」は一定期間における支払能力を見る指標でしたね。また、「経常収支比率」は『経常収支比率(%)= 経常収入 ÷ 経常支出 × 100』という算式で算出されます。

(経常収支は、「売上代金」や「営業外収入」などで、経常支出は、「商品や材料の仕入代金や」「給料などの人件費」「経常的な経費の支払い」などです。)

 つまり、この指標では通常の会社を経営するためにかかる費用の支払い(経常支出)が、売上代金などの経常収入で賄えているかどうかがわかりますね。そのため、経常収支比率は100%以上である必要があります。

経常収支比率が100%未満の場合、経常収入では経常支出を賄えていないため、不足部分を自己資金で賄ったり、金融機関からの借入金から補っていくことになります。一方、経常収支比率が100%以上であれば、100%を超えた部分の資金で、設備投資の資金に回せるなど会社をより発展させるための資金などが会社に留保されていきます。

 

それでは、「会社の健康診断⑭」でも、貸借対照表から会社の資金繰りがどうなのかの指標について説明します。

 

●会社の健康診断⑭~資金繰りについて診てみよう⑤~

 

今回から、「長期的な資金繰り」の指標を説明します。 

 

・固定比率

 

この「固定比率」は固定資産への投資はどの程度自己資本で賄えているかを示した指標です。

 

「固定比率」は下記の計算式で算出します。

 

固定比率(%)= ※固定資産 ÷ 自己資本 × 100

※固定資産は、機械や車両、土地などの有形固定資産だけではなく、商標権などの無形固定資産も含まれます。

 

 固定資産への投資は、会社のために長期にわたって収益をもたらすために行われるため、資金の回収が長期に及ぶことになります。

そのため、返済義務のない自己資本で賄うことが理想といわれています。

この「固定比率」は100%以下が望ましいといわれています。

 

そのため、会社の自己資金で、設備投資ができるように資金を確保していきましょう。

 

 

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