会社の健康診断㊴

 「会社の健康診断㊳」では、資金繰りについて前月や前々月など過去の「貸借対照表」と今月(今)の「貸借対照表との比較でのチェックポイントとして「たな卸資産編」を説明しましたね。

まず、チェックすべきところは、「売掛債権」「買入債務」同様に「たな卸資産」の増減額の分析でしたね。

たな卸資産が増加してるということは、仕入れた「たな卸資産」が現金化されず、また、仕入代金の支払いで手元資金が流出(マイナス)という状態になります。そこで、まずは主要商品別にたな卸資産の残高の増減額を分析していきましょう。また、帳簿管理だけではなく、実地棚卸を行い、不良在庫や架空在庫がないかもチェックしてみましょう。

売上が伸びると、商品等の在庫が多くなっていきますが、たな卸資産の在庫管理をしっかり行い、資金管理をしていきましょう。

 

 それでは、今回の「会社の健康診断㊴」でも、資金繰りについて前月や前々月など過去の「貸借対照表」と今の「貸借対照表」との比較でのチェックポイントを説明します。

 

●会社の健康診断㊴~貸借対照表を診てみよう④~ 

 

「売上債権」「買入債務」「たな卸資産」は資金繰りを見るうえで大切な項目です。

その他にも資金繰りを見る科目があります。今回は「売上債権」以外で収入に関連する資金繰りに関連する勘定科目について説明します。

 

・前受金、前受収益、未収入金編

 

資金繰りから診て、「前受金」「前受収益」が増加するということは、手元の資金が増加するということになります。また、「前受金」があるということは、「売上債権」の一部や全部が資金として受け取れるため「売上債権回転期間」の短縮にもなります。

 

一方、「未収入金」が増加するということは、本来なら受け取れる収入がまだ「キャッシュ」として受け取れていないことから資金繰り悪化の要因と1つとなります。そのため、「未収入金」の残高が大きくなっている場合には、なぜ増加しているのか原因を解明して、解決していきましょう。

 

「前受金」「前受収益」「未収入金」の残高増減もチェックしてみましょう。

 

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