自己肯定感を高める「働き方」改革を・・・

 内閣府は毎年、若者に対する生活調査に関するデータを発表しています。

・・・その調査結果をみると、ちょっと、心が寒く、痛く感じます。

 

調査では、若者の自己認識 すなわち、自己肯定感,意欲,心の状態,将来像などの観点について、他国との比較によるデータを発表しています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下は、調査結果より引用)・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・自己肯定感

日本の若者は諸外国と比べて,自己を肯定的に捉えている者の割合が低く,自分に誇りを持っている者の割合も低い。

日本の若者のうち,自分自身に満足している者の割合は5割弱,自分には長所があると思っている者の割合は7割弱で,いずれも諸外国と比べて日本が最も低い。年齢階級別にみると,特に10代後半から20代前半にかけて,諸外国との差が大きい。

・意欲

日本の若者は諸外国と比べて,うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むという意識が低く,つまらない,やる気が出ないと感じる若者が多い。

日本の若者のうち,うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むとした者の割合は5割強で,諸外国と比べて低い。また,つまらない,やる気が出ないとした者の割合は8割弱で,諸外国と比べて高い。そうした傾向はいずれの年齢層でもみられる。

・心の状態

日本の若者は諸外国と比べて,悲しい,ゆううつだと感じている者の割合が高い。

この1週間の心の状態について,悲しいと感じた日本の若者の割合は7割強,ゆううつだと感じた日本の若者の割合は8割弱で,いずれも諸外国と比べて相対的に高い。

・自らの将来に対するイメージ

日本の若者は諸外国と比べて,自分の将来に明るい希望を持っていない。

自分の将来に希望を持っている割合は6割強,40歳になったときに幸せになっていると思う割合は7割弱で,いずれも諸外国の中で日本が最も低い。年代が高くなるほど,その傾向が顕著である。

 

日本の若者が抱く自分が40歳になったときのイメージでは,「有名になっている」や「世界で活躍している」といった立身出世に関する項目は相対的に低く,「親を大切にしている」や「子どもを育てている」といった家族形成に関する項目は相対的に高い・・・

 

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自分自身に、肯定感をもてないでいること、そして、なにより人生の将来象に明るい展望がない、という若者たち・・・。

こんな若者たちに、容赦なく「働き方」改革の波が押し寄せます。

最近、働く若者たちから よく聞こえてくることばが「とりま」「秒で」なのだそうです。

 

「とりま」は、「とりあえず、まぁ。」の略で、 

「まぁ、卒なく、やらなきゃいけないは仕事はささっとこなしとけ!?」 というような意味なのでしょうか??

一方、「秒で」は、「最速で。」という意味で、こちらも効率重視ではあるのですが、働くことに意義や価値、楽しみ、といった要素は含んでいないように思います。

 

「働き方」改革で、ますますスピード重視の効率化が図られていくなか、

若い方たちの この生活調査に浮かんでくる、”心の叫び”を聴き、「働く」ことを通じて、

将来の明るいビジョンを語れることや、自己肯定感を強くしてもらう取り組みが必要なのではないかと、感じます。

 

 

 緑の多い通りと出勤する人たち

 

 

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公認会計士・税理士 権田 俊枝

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