野村忠宏氏の講演~「日々研鑽!何事にも折れない鋼の心」~
先週2月5日、太田マリエールにて、太田商工会議所青年部主催の野村忠宏氏の講演会が開催されました。
野村忠宏氏は、ご存じ、1996年アトランタオリンピック&2000年シドニーオリンピック&2004年アテネオリンピックで柔道で3つの金メダルを獲得した選手です。
実は、この講演が前から楽しみで仕方なかったのです(^^)/。
トップオブトップは、いったいどのような考え方をするのだろうと・・・(*^_^*)。
講演会場は普段、柔道を頑張ってると思われるお子さんや学生も多かったのですが、会場にあふれる若い熱気のなかで、私なりに印象に残ったことをいくつかメモしておきました。
①今、勝てる柔道を捨てる
②一つの技を極めきると軸が決まり、さまざまな応用がきく
③限界は自分が決めた限界にすぎない
④「心・技・体」のなかで特に「心」にフォーカス
①は師でもあった父からの唯一の助言で、「真の実力者」になりたいなら、今、勝てる柔道を捨てる。つまり、体の小ささなどを利用した小手先の技に身に着けるのではなく、本物の柔道を追求して、将来、勝てる柔道をしろ、と言われたそうです。
②一つの技(背負い投げ)を極め、自分自身の軸をつくることで、その他の技の習得の見極めが容易になったり・・等見る景色が変わり、さまざまな応用につながったこと。おそらく試合にもどこか心の余裕をもって臨めたのだと思います。
③は、金メダリストの細川監督からの指摘から気づいたこと。この気づきから、野村選手は潜在的な実力を発揮することができたわけですが、自分の限界を知らず知らずのうち自分で決めてるって多いですよね(^_^;)。でも、これって、自分で普段気づかないことだから、他者からのフィードバックは大切ですね。
④は、2回目の金メダルを獲得したのち、3回目の金メダルへの挑戦で、自分自身との葛藤を乗り越えたときの心のあり方の追求でした。初めて「開き直り」という心境を持ち、迷い悩む自分を乗り越えて再起することができました。
通常、オリンピックの選手は本当に幼いころから、頭ひとつ(以上)は抜きんでていて、この子は違うぞ!と将来を大きく期待されるほど、すごい才能の持ち主が多いのだそうです。でも、野村選手はそうではなかった。高校3年生までずーーーっとほとんど負け続けていた(女子選手にまで(^_^;))。でも、自分をずーーーっと信じ続けた。通常ならあきらめてしまう人が大半なのかもしれませんが、そこが野村選手が他の選手と違ったところだと思います。
そして、講演の終わりに、2020年の柔道オリンピックで金メダルを獲りたいと、大きな志を持った高校生たちやまだ幼いかわいい選手が、野村選手から、持参した3つの金メダルを胸から下げてもらって記念撮影などをしてもらいました^^。きっと一生の財産になるのでしょうね。
ひとつの道を究めた人はやはり違いますね。自分にとっても大変勉強になり、勇気づけられました。