下がる「支払意思額」と「消費者余剰」の行く末は?
以前のブログでも書いた、「生活者1万人アンケート」(野村総合研究所調べ)の結果について。
自分の生活レベルを「上」ないし「中の上」と感じる人の割合は2009年以降、増加傾向にあるのですが
それは、 ”デジタル化されたサービスシステムの充実” にあるらしく、すなわち、
『デジタル化されたサービスによる便益を通じて、生活に豊かさを感じる人が増えている可能性がある』
から、のこと。
この”豊かさ感”とは、経済学の観点からいうと、 「消費者余剰」すなわち、
「支払意思額」と「実際の支払額」の差 ともいえるのだそうです。
消費者が最大に支払ってもよいと考える価格が「支払意思額」で、これに対し、実際の価格が低ければ、
その差額が大きければ大きいほど「消費者余剰」は大きくなるというわけです。
事実、物価が抑えられ、ネット関連のサービスも無料で利用できたりして、おそらく誰もが仕事上で、ずいぶん助かっていますね。
もちろん、仕事上だけでなく、プライベートの分野でも然り、です^^。
そして、次世代では、モノそのものの所有でなく、シェアなどで不便なく用事を足せるという需要は大きくなり、
そのための対応を、IT関連の技術革新でそれを満たすことは十分、可能な社会になっていきます。
ただ、こういったビジネスモデル(アズ・ア・サービス(aaS))は、
ユーザーが満足できなければ、すぐ他者への乗り換えや解約も容易になってしまうので、
(サービスの)”提供”側は、常に神経をとがらせていなければなりません。
・・・これって、ヘンな関係だな、と。
「ユーザー」としての視点では、「提供」側に厳しい目を向けるわけですが、
同時に、「ユーザー」は、なんらかの分野で「提供」側、なわけですね。。。
言い換えれば「支払意思額」は限りなく低下し続けるのかも、。。。
「消費者余剰」を生み出すためだけに取り組んでいると、
最終的には、私たちの ”豊かさ感”、減るのかな~~(^_^;)、と。
(まぁ、働いてはおらず、常にユーザー側の人たちは該当しませんが。。)
だんだん、余裕のない、疲弊感が蔓延する社会になってきそうで、ちょっとコワくもあります(-_-)/~~。
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