”絶滅危惧職種”の記事から(パート2)
『税理士が絶滅危惧種に陥る日』の記事から(パート2)のブログのつづきです。
松原先生の、東欧エストニアの事例の記事も興味深かったです。
エストニアは、日本の国土の約9分の1、四国の3つ分という小さな国です。
あの、Skypeを生み出したIT国 エストニアでは、(もはや)税理士や会計士が不要になったというお話。
その要因は、”政府の電子化政策” です。個人の公的情報を集積し、国民は端末から自己の納税額を確認し、パソコンに向かって承認(クリック)するだけで確定申告が完了する、というものでした。
そう、日本でもマイナンバー制度が開始されました。
日本も、これから納税などの情報インフラを整備していき、将来はエストニアのような方向性が強まっていくわけですね。
もちろん、エストニアは 日本と大きく異なるシンプル税制や、人口130万人というコンパクトさもあって「電子化政策」が可能になっているわけですが、
個人の確定申告の分野では、日本でも e-Tax による申告が主流になっているので、今後は、日本でも、エストニア課税タイプ(→税金計算のシンプル化)が増えていくと 私は思います。
・・・そうなると、 「申告納税制度」の理念はどうなるか・・?ということになります。
『日本の納税申告制度は、自由主義国家における税の世界で最も民主的な手続きとして長い歴史の中で定着してきた。それは、国家と国民・納税者の、相互の性善説を前提にした信頼関係の上に成り立つ。』と松原先生は、会務報告のなかで、述べられています。
また、ここでも「信頼関係」ということばが出てきました(^^)/。
”ITを駆使すると、早いしカンタン、効率的♡。また、間違いもなくなるよ”
というコピー?のもと、これからは、 ”性善説”や”信頼関係”が介在することなしに、手続きが淡々と行われていく傾向は強まっていくのかもしれませんね・・・
これが、ベターなのかどうかはまだ分かりませんが、これは正直、私たちのライフスタイルの一部だけに留めたいですよね?
そして、税理士という立場としては、
松原先生のおっしゃるとおり、
「国民・納税者に対し、税理士制度の重要性を訴えていくと同時に、自己研さんに励み、期待に応えていく努力を怠らない・・・」
という言葉を重く受け止めたいです。
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公認会計士・税理士 権田 俊枝
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