平成29年度税制改正⑮~税務署提出書類の簡便化~
「平成29年度税制改正⑭」では、「居住用超高層建築物に係る固定資産税等の課税の見直し」について説明しましたね。
居住用の超高層区分所有マンションの場合、低層階よりも高層階の方が眺めがいいなどの理由で取引金額も高額で取引されています。
一方、現在の固定資産税等において、建築物全体に係る固定資産税等の額を各区分所有者に按分する際には、各区分所有者の専有部分の床面積比率で按分するため、よほどの違いが無い限り、1階の住戸でも、25階の住戸でも同じ床面積の場合、固定資産税等の額は同じとなります。
そのため、取引金額に違いがあるに住戸であっても、固定資産税等の額が同額なのは公平な課税ではないのではないかとの理由で今回見直しがされました。
これにより、居住用超高層建築物については、その各区分所有者の専有部分の床面積を、住戸の所在する階層の差異による床面積当たりの取引単価の変化の傾向を反映するための補正率により補正する改正が行われました。
今回の「平成29年度税制改正⑮」では、税務署提出資料の簡便化について説明します。
●税務署提出資料の簡便化~異動届出書等の提出先のワンストップ化~
平成29年度税制改正適用前までは、納税者が引っ越しなどで、所轄の異なる地域へ移転した場合、異動前と異動後の所轄税務署へ異動届出書等を提出する必要がありました。
ですが、「平成29年度税制改正」により、下記の届出書などは異動後の所轄税務署への提出が不要となりました。
・所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書
・給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
・異動届出書 など・・・
適用時期は、平成29年4月1日以後の納税地の異動等からとなります。
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