万全の資金繰りを行うには?⑮
「万全の資金繰りを行うためには?⑭」では経常外収支の見積もり方やそのポイントについて説明しました。
今回の「万全の資金繰りを行うには?⑮」にて万全の資金繰りを行うシリーズは最後!!
●資金繰り実績表の作成
資金繰り実績表は過去の資金繰りの結果を示す表ですので、必要書類があれば作成することができます。
今回は簡便な方法として次の3つの出納帳をもとに資金繰り実績表の作成をご紹介します。
準備する3つの出納帳は下記の3つです。
①現金出納帳
②普通預金出納帳
③当座預金出納帳
しかし、3つの出納帳を準備しても資金の出入りが3つありますので、資金全体の動きの把握が非常に難しいです。
そこで!!
3つの出納帳を合算した「取引日別の出納帳記録」を作成します。
※「取引別の出納記録」は、経常収支項目と経常外収支項目ごとに区分し、取引があった日ごとに摘要及び金額を表にまとめて作成します。
●資金繰り表の分析比較
資金繰り表の分析・比較は①から②の順番で確認をしていきます。
①月次の資金繰り実績表の分析
・経常収支はいくらだったのか?マイナスではないか
・経常外収支はいくらだったのか?プラスかマイナスか?
・前月繰越と比較して資金は増加傾向か減少傾向か?
・資金不足が生じていないか?また、生じた場合の原因は?
②資金繰り予定表と実績表の比較・分析
〈比較〉
・経常収支は予定通りだったのか?
・経常外収支は予定通りだったのか?
〈分析〉
・資金繰りの予定のヨミが甘かった場合にはその理由は?
・実績表と予定表の乖離の原因は? など・・・
●なぜ資金繰り表を作るのか
平成26年4月に消費税率が5%から8%へアップし、平成31年の10月には10%になる予定です。消費税の納税だけでも確実に納付額が増加し、従来の感覚で資金収支の把握をしていたのでは資金繰りが厳しくなる一方です。
最悪、倒産という事態にならないためにも日頃から資金繰りについて管理を行い、事前に対応・対策をすることが従来にも増して必要となります。
そのツールとして資金繰り表を作成し、資金の出入れに関して将来、資金不足に陥らないためにお金の流れを継続的に管理してください。
管理会計の活用と同時に資金繰り表を日々作成する過程で多くの気づきも得ることができます。そして“資金繰りを考えなくてもよい経営”を最終的に目指していくことが何よりも大切な目標ですね。
会社の資金繰りを改善していきたいと考えている方は、是非「こちら」へ
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公認会計士・税理士 権田 俊枝
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