会社の健康診断⑮
「会社の健康診断⑭」では、貸借対照表から会社の資金繰りがどうなのかの指標として、「固定比率」について説明しましたね。
この「固定比率」は固定資産への投資はどの程度自己資本で賄えているかを示した指標でしたね。
「固定比率」は、『固定比率(%)= 固定資産 ÷ 自己資本 × 100』という計算式で算出されます。この固定比率の算出の時に用いられる「固定資産」は機械や車両、土地などの有形固定資産だけでなく、商標権などの無形固形資産も含まれます。
固定資産への投資は、会社のために長期にわたって収益をもたらすために行われるため、資金の回収が長期に及ぶことになります。そのため、返済義務のない自己資本で賄うことが理想といわれています。
この「固定比率」は100%以下が望ましいといわれています。
そのため、会社の自己資金で、設備投資ができるように資金を確保していきましょう。
それでは、「会社の健康診断⑮」でも、貸借対照表から会社の資金繰りがどうなのかの指標について説明します。
●会社の健康診断⑮~資金繰りについて診てみよう⑥~
今回も、「長期的な資金繰り」の指標を説明します。
・自己資本比率
この「自己資本比率」は会社の総資産のうち、どのくらいの自己資本があるのかを示す指標です。
「自己資本比率」は下記の計算式で算出します。
自己資本比率(%)= 自己資本(純資産) ÷ 総資本 × 100
この「自己資本比率」が高いということは、会社の総資産のうち、返済する必要のある借入金などの「他人資本」が少ないため、資金面で経営が安定していることがわかる指標となります。
この「自己資本比率」は50%以上あることが望ましいといわれています。
ただし、「自己資本比率」はあくまで、会社の総資産のうち、どれだけ自己資本があるのかがわかるだけですので、支払能力を知る際には、短期の資金繰りの指標である「流動比率」や「当座比率」などの指標を確認してください。
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