会社の健康診断⑰
「会社の健康診断⑯」では、貸借対照表から会社の資金繰りがどうなのかの指標として、「借入金対月商比率」について説明しましたね。
この「借入金対月商比率」は借入金が、月商の何倍あるかを示すため、会社の借入れの余力の判定に役立つ指標でしたね。
「借入金対月商比率」は「借入金対月商比率(月数)= 借入金 ÷ (年間の純売上高÷12)」の計算式で算出します。もし、社債がありましたら、借入金に含めます。
この「借入金対月商比率」は金融機関にとっては貸付金の限度額を決める指標の1つといわれています。
業種によって目安は異なりますが、一般的に大体4か月以下が健全といわれています。
それでは、「会社の健康診断⑰」でも、貸借対照表から会社の資金繰りがどうなのかの指標について説明します。
●会社の健康診断⑰~資金繰りについて診てみよう⑧~
今回も、「長期的な資金繰り」の指標を説明します。
・債務償還年数
この「債務償還年数」は金融機関等からの借入金など(有利子負債)をキャッシュフローの額(当期純利益+減価償却費)で返済すると何年かかるかを示す指標です。
「債務償還年数」は下記の計算式で算出します。
債務償還年数(年数)= 有利子債務※ ÷ (当期純利益+減価償却費)
※ 有利子債務として、「短期借入金」「1年以内返済長期借入金」「長期借入金」「社債」などがあります。
この「債務償還年数」は、会社の借入金等の返済能力を示す指標となります。そのため、「債務償還年数」は年数が短ければ短いほど、金融機関の信用が高くなります。
業種によって目安は異なりますが、「債務償還年数」が10年以内だと健全だと言われています。また、15年を超えると注意が必要と言われています。
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