会社の健康診断㉑

会社の健康診断⑳」では、経営分析する際に必要となる、変動損益計算書の「変動費」と「固定費」とは何かについて説明しましたね。

「変動費」とは、売上に比例して増減する費用(直接費)で、代表的な費用として、材料費や外注費などがあります。

「固定費」とは、売上高とは関係なく発生する費用で、代表的な費用として、給与・賞与や、水道光熱費、減価償却費などがあります。ちなみに「固定費」の中には、給料(残業代部分)や水道光熱費など使ったら使った分だけ費用の額が増える「準変動費」という費用も含まれます。しかし、「準変動費」まで厳密に変動費、固定費に区分する必要はあまりありません。

ここまでの説明を見ていると「変動費」と「固定費」は「通常の損益計算書の費用構造とあまり変わらないのでは?」と感じるかもしれません。

 

 そこで、「会社の健康診断㉑」では、経営分析する際に必要となる、変動損益計算書の「費用構造」ついて説明します。

 

●会社の健康診断㉑~経営分析する際に必要となる変動損益計算書とは?③~

 

 「変動費」とは、売上に比例して増減する費用(直接費)でしたね。

製品などを売り上げたら、その分売上原価は増えるんだから、「変動費」=「売上原価」だろうと思うかもしれませんが、実際は違います。

売上原価の中には、材料費、副材料費など、売上に比例して増える費用である「変動費」と、従業員の賃金(給与)といった人件費や水道光熱費や減価償却費などといった経費など売上とは関係なく発生する費用である「固定費」含まれています

 

そのため、「変動費」=「売上原価」ではないのです。

 

 また、販売費及び一般管理費の中には、売上に比例して増える費用が含まれていることがあります。業種また会社ごとに費用構造(変動費と固定費)は異なりますので、「変動損益計算書」を作成する際には、一度会社の費用を確認する必要があります

 

 

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