会社の健康診断㊲
「会社の健康診断」シリーズでは様々な指標について説明してきましたが、指標だけではなく、前月や前々月などの過去の貸借対照表と今月(今)の貸借対照表の比較をすることも大切です。
そこで、「会社の健康診断㊱」では、前月や前々月など過去の「貸借対照表」と今月(今)の「貸借対照表」との比較でのチェックポイントとして「売上債権編」を説明しましたね。
売上規模が大きくなるとそれに比例して、売上債権の金額も増加しがちになります。売上が短い期間で大きくなると入金はまだだが、仕入代金の支払いが大きくなるため、資金不足になる可能性が出てきます。それに加えて、売上債権回転期間が長期化していくと、手元の現預金へ大きく影響していきます。
そこで、チェックするところは、売上債権の増減額の分析です。得意先別に売上債権の残高を管理している場合には、得意先別に売上債権の増減額を見てみましょう。その他に、「不良債権や回収漏れがないかのチェック」「得意先との取引条件が変更になっていないか」もしていきましょう
それでは、今回の「会社の健康診断㊲」でも、資金繰りについて前月や前々月など過去の「貸借対照表」と今の「貸借対照表」との比較でのチェックポイントを説明します。
●会社の健康診断㊲~貸借対照表を診てみよう②~
・買入債務編
まず、チェックすべきところは、買入債務の増減額の分析です。
買掛金や支払手形などの買入債務の残高が増加するということは、「損益計算書上の仕入金額」に対して、買入債務の増額分だけ支払額が少ないこと意味し、手元資金にとってはプラスの効果になります。
逆に、買入債務の残高が減少していた場合、その分だ「損益計算書上の仕入金額」よりも多く支出したことになり、手元資金にとってはマイナスの効果となります。
買入債務の増減額の分析をする際には、仕入先別に買入債務の残高を管理している場合には、仕入れ先別に買入債務の増減額を見てみましょう。
この他に、不要な仕入がないかもチェックしましょう。不要な仕入がある場合、過剰在庫となる場合もあるので是非チェックしてみましょう。
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