印紙税の基礎知識⑪
「印紙税の基礎知識⑩」では消費税等の額が区分記載された契約書等の記載金額について説明しましたね。
消費税等の課税事業者の場合、消費税額等の課税対象取引に当たって課税文書を作成する場合、一定の条件を満たした場合、税抜金額を記載金額として印紙税を納めることができます。
その一定条件とは、消費税額等が区分記載されているとき又は、税込価格及び税抜価格が記載されていることにより、その取引に当たって課税されるべき消費税額等が明らかとなる場合でしたね。
また、この取り扱いの摘要がある課税文書は「①第1号文書(不動産の譲渡等に関する契約書)」「②第2号文書(請負に関する契約書)」「③第17号文書(金銭又は有価証券の受取書)」の3つのみとなっています。
ただし、消費税等の免税事業者の場合には、上記の取扱いの適用を受けることはできませんのでご注意ください。
それでは、「印紙税の基礎知識⑪」では、消費税額等が区分記載されているとき又は、税込価格及び税抜価格が記載されていることにより、その取引に当たって課税されるべき消費税額等が明らかとなる場合の記載方法について説明します。
●消費税額等が区分明記されているとき等の具体例
消費税額等が区分記載されているとき又は、税込価格及び税抜価格が記載されていることにより、その取引に当たって課税されるべき消費税額等が明らかとなる場合とは下記のような記載方法があります。
(1)請負金額 1,080万円 うち消費税額等80万円
(2)請負金額 1,080万円 税抜価格1,000万円
上記のような記載方法の場合では、消費税額が明確に表示されているため、記載金額は1,000万円となります。
反対に、下記のような記載方法の場合、消費税額等が明確に区分されていないとして、記載金額は1,080万円と取り扱われます。
(1)請負金額 1,080万円 (消費税額等8%含む)
(2)請負金額 1,080万円(税込金額)
記載方法によって記載金額が変わってしましますので、ご注意ください。
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