所得税青色申告によるメリット(青色専従者給与)

3月も中旬に入り、男性の方では半袖で昼間過ごされるかたも多くなりましたね。

暖かくなり、気分も上がってきますが、やはり春は花粉に悩む季節です。

事務所では確定申告の期限もわずかとなり、大変忙しくしております。

さて、今回は以前「やって得する青色申告(所得税編)」で紹介した青色専従者の給与について説明します。

●青色事業専従者の給与と白色申告者の事業専従者控除の大きな違い

大きな違いとして、

必要経費として認められる給与の額が挙げられます。

 

白色申告者の事業専従者控除場合

白色申告者の事業専従者控除では、下記の①と②の金額のどちらか低い金額が必要経費として認められます。

①事業主の配偶者であれば、86万円、配偶者でなければ専従者1人につき50万円

②白色申告者の事業専従者控除をする前の事業所得等の金額を専従者の数に1足した数で割った金額

 

青色事業専従者給与の場合

青色事業専従者給与では、「青色専従者給与に関する届出書」に記載した方法により支払われ、その届出に記載された、給与の金額(月額)の範囲内であれば、必要経費として認められます。

※ただし、労務の対価以上に支払った青色専従者給与の額(過大な部分)は必要経費として認められません。

 

つまり、白色申告者の事業専従者控除では、事業主の配偶者や親族の方が、他の従業員と同等の仕事をしていても、配偶者では最大86万円、その他の親族では50万円までしか必要経費として算入できません。

ですが、青色事業専従者であれば、届出書に記載された範囲内で青色事業専従者給与を必要経費に算入させることができます。

 

●青色事業専従者給与の特例を受けるためには

まず、前提条件として青色申告者であることが必須です。

 

そして「青色事業専従者給与に関する届出書」を納税地の所轄税務署長に提出をします。

ただし、提出期限があります。それは・・・

青色事業専従者給与を算入しようとする年の3月15日までです。

(所得税の申告期限と同じですね)

 

平成28年度から、青色事業専従者の特例を受けたい青色事業者の方は、3月15日までに「青色事業専従者給与に関する届出書」を納税地の所轄税務署長へ提出してください。

今年の1月16日以後に、新たに事業を開始した場合や新たに青色専従者がいることとなった場合には、その開始した日や専従者がいることとなった日から2ヶ月以内までとなっています。

 

今年から、青色事業専従者給与の特例を受けたい場合、提出期限まで日数がありませんので、提出忘れにはお気を付けください。