「強み」を知る前に「弱さ」を知る・・・
自社の現在の事業を磨き上げたり、これから何らかの事業を新しく始めたりする場合は、自社の「強み」を知っておくことは有益ですね。
そして、その 「強み」と一言でいっても、さまざまな視点から捉えることができます。
奥村光英氏の著書『新規ビジネス立ち上げのトリセツ』では、「強み」の切り口について、とても分かりやすく分類されています。
それは、
・人の強み
・土地の強み
・つながりの強み
・顧客の強み
・技術の強み
・その他の強み
普段から こういった視点で自社を意識している経営者ほど、上記の「強み」は容易に書き出せると思います。
そして、上記のなかの「つながりの強み」ですが、こちらは さらに3つの切り口に分けられていて、
①取引関係(顧客接点をもつ、取引関連者全般)
②グループ関連(親戚や交友関係、グループ企業など)
③専門家集団(税理士、会計士、コンサルタントなど)
になっています。
私が(顧問先以外の)経営者と接して
よく感じるのが、(当然といえば当然ですが)上の③に関することです。
たいていは、顧問税理士さんがいらっしゃるのですが、その活用の仕方はさまざまです。
とくに印象に残っているのが、
”自分はプロの経営者だから、あなた(税理士)は、会計や税務のことだけしていろ”、という視点をもつ経営者。
普段から、そういう印象の言葉がふしぶしに出ている。
もちろん、人それぞれの価値観があり、どのような考えで専門家を活用するかは、もちろん自由です。
しかし、時折接して、共通しているな、と感じるのは、税務や会計以上に、もっと基本的な経営や法務の知識ですら 専門家から与えられずにスルーされ、気が付けばちょっと残念なことに・・・という結末。
・・・実は けっこう、ソンしています。
はだかの王様は、”はだか”になっちゃっても気づかないくらい、基本的&有益な情報が遮断されてしまっています。
だから、既成概念にとらわれず、もっと柔軟に、そして、もっと素直に 自分の「弱さ」も認められる人間になりたいなぁ、と自分自身は思っています。
自分の「弱さ」を認められる人が、本当の「強み」を見つけることができるのかもしれません。
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公認会計士・税理士 権田 俊枝
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