”成長している企業”が日頃、取り組んでいる活動とは・・・?
最近、新聞記事などでも注目されている、”金融機関の融資審査の基準のあり方”。
今は赤字や債務超過でも、将来は 成長ポテンシャルを持つ企業には融資を行う、という、いわゆる「事業性評価」(目利き力)に基づく融資への取り組みへと、舵を切りつつあるようです。
従来は、表面的な数値(債務超過や赤字など)を 融資の主な基準としていため、ある意味、外部にとっては客観・公平的な評価でもありました。
数値は「結果」であり、ある意味、「結果」の是非が企業の価値として問われてきたわけです。
しかし、以前から、経営(改善)計画の作成のサポートをしていて私自身、実感したことがあります。
・・・それは、”結果”を求めると”結果”が得られない、という法則です(^_^;)。
”結果”は「量」そのものですが、もちろん、目標売上高とか、目標利益などは、すべてと言わないまでも、経済環境や法律などの外部の影響をたぶんに受けてしまいます。
だから、「量」から先に「目標」として決めていくと、いつもまにか、みんなが疲弊して、肝心の”結果”は、でなくなってしまう・・・
同様に、「行動計画」ばかりを文字に表してみても、これもダメ。。。
「~~すべき!」「~~しなければならない!」という行動目標も同じく、みんなが疲弊します。。。
”結果”がすべて、という基準は間違っていないのですが、”結果”はもっと深いところから発揮されて、”成果”としてじわじわと表にあらわれてくる、と考える視点も必要なのではないでしょうか?
あらかじめ”深いところ”に一生懸命取り組んでいて、それが”成果”としてじわじわと表にあらわれて、それが求める”結果”となる・・・ということを評価するのが「事業性評価」の本質?と考えてみるのはいかがしょうか・・・。
じゃあ、”もっと深いところ”、とは何??というと、
その企業の経営者が、こんな工夫してみたら、社員のみんなが元気になって、その社員がまたこんな案を出してくれて、社員が自分たちの成長を楽しんでいるよ!という循環を作ること。
でもこういった取り組みは、なんせ結果が出るのが遅いし、第一、今すぐに取り組まなくても、当面、日常がいつものように回っちゃう。だから、大半の経営者が実践することが少ない、のかも・・・・。
例えば、ウチはまだとっても小さな会社で、業績も良くないけど・・・
・ポテンシャルの高い社員を採用するために、こんな採用活動をやっています、
とか、
・〇〇な活動を通じて、会社のメンバーがこんな「価値観」を共有しています、
とか、
・~~という社員教育の方針を作って、仕組み化して、学ぶサイクルをこう作っています、
とか、
・チームワークをよくするため、こんなアイデアを出し合って、こんな取組みをしています、
とか、
・残業を減らしても、高品質かつ失敗のない業務を行うため、こんな活動を始めました、
とか、
・お客様の声を「見える化」して、それを社内に拡げるために、こんな仕組み作りました、
などなど。。。
これらは、定着するまで時間もかかるし、さらに結果が出るのも時間がかかります。
けれど、これらの積み重ねがその企業のユニークさとして蓄積され、業績アップとしての”結果”を発現させてくれるのではないでしょうか?
今は目に見えないけれど成長している企業のしていることは、こんな”地味”な活動を繰り返しているのだと思います。