私たちが望むリーダーの条件は?

最近のニュースでは、政治や経済面で、トランプ次期大統領の発言のついての話題が活発に取り上げられています。

その影響力を考えれば、当然かもしれませんけど。

朝の休日のテレビ番組で、早稲田大学の加藤諦三名誉教授による、トランプ次期大統領やイギリスのEU離脱についての、人間の心理的な説明がとても印象に残りました。

 

現代のリーダー(とくに政治家だと思いますが)がしきりに排他的な言葉を口にする傾向を心理的にとらえると、人間のふたつの欲求( 「成長欲求」「退行欲求」 )のうち、後者の「退行欲求」が強まっているとのことでした。

「成長欲求」とは、文字とおり、人間として成長したい、という欲求ということになるでしょう。

”自分を磨く”って、まさにこのことを意味していますよね(^^)/?

 

「成長欲求」は、たとえば、長期的にものごとを見る、理念を追求する(だから、その分、負担やプレッシャーを背負う)、コミュニケーションを求める、というもの。

(EU統合の理念は、 「成長欲求」から生まれたものですね。)

 

一方、 「退行欲求」は、内向きで、他者と壁をつくる、そして、敵をつくる、ということ。

 

自分たちが切羽詰まってくると、『もう、背に腹は代えられない!! とりあえず、今がよけりゃぁ、まずは良いんじゃぁ~!』的な発想が生まれてしまうのは仕方ないこと。

 

けれども、この発想は、さらに、『自分たちがうまくいってないのは、他者が悪いから。あいつが悪い!だから、あいつをやっつけろ!』という考え方に発展しがち、と思います。

こういった考え方は、園児にも理解できるくらい単純な発想で、不満や不安を抱える人を巻き込みやすい。

 

・・・でも、こんな発想をするリーダーに従っても、冷静に、そして長い目でみれば、私たちには、あまり利はないはず、です。

 

このような考えをもった経営者は少ないのでは、と思うのですが トランプさんは、すぐれた”経営者”ではありましたね・・・。

 

世界中で、 「退行欲求」がもたらす不安や恐怖が拡がっていくかもしれない。

不安や恐怖の念は、つい人の心に伝染・増幅してしまうもの。

私たちは、自分を取り巻く世界を冷静に見ると同時に、 「退行欲求」が自分にも入り込んでいないか、人生のなかでチェックしてみるという考え方も必要ですね。

 

 塀の上で丸くなる猫

 

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公認会計士・税理士 権田 俊枝

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