「事務所通信」3&4月号のテーマ(つづき)
「リーンキャンバス」の類似として、
事務所通信の平成28年1&2月号『ビジネスモデルキャンバス』を紹介しておりました。
両者の関係は、
「顧客との関係」→「圧倒的な優位性」、「価値提案」→「独自の価値提案」、「パートナー」→「課題」、「主な活動」→「ソリューション」、「主なリソース」→「主要指標」
というように、ユニットを変化させて、より“顧客視点”を強化した設計となっています。
9つの要素(ユニット)と記入の順番ですが、
一般的には、以下の順番で記入していきます。
① 顧客は誰か?
お客になってくれるなら誰でも・・・と考えたいところですが、前回号の「カスタマージャニー」で決めた顧客をターゲットと想定しましょう。
幅広くボヤけた顧客層を考えると、この後のリーンキャンバスをなかなか埋めることができません。
② 顧客の課題は?
キャンバスの最も左に位置する「課題」には、お客さまが本気&真剣(あるいは深刻)に直面している課題を3つほど取り上げます。
同時に、その対処手段がすでにあれば、どのような代替手段を使って対応しているのかも記入しておきます。
③ 独自の価値提案は何?
ここでは、一般的に(あるいは容易に)思いつく価値ではなく、他社にはない独自性の高い価値提案は何なのか?を考えます。
ただ、最も難しい要素なので、はじめは「何となく」や空欄のままでも大丈夫です。
④ ソリューションを具体的に
当社が可能な、お客さまの課題を解決する手段を考えます。
概略で良いですが、具体性をもってキーワードのように書くのがgoodです。
⑤ チャネルは何?
前回号の、「カスタマージャーニー」でも挙げられた、お客さまへのタッチポイント(接触&拡散手段)やツール、場所などを記入します。
⑥ 収益の見込みは?
次に、お客さまからの収入を予測します。3~5年後の予測を計算するのではなく、1年以内の直近の収益を記入します。
⑦ コストの発生予測を総括的に
価値を提供するために発生するコストを細かく予測します。
なお、①、⑤~⑦は、『ビジネスモデルキャンバス』と共通の要素になっています。
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公認会計士・税理士 権田 俊枝
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