『社員稼業』の養成~”具体”と”抽象”コト始め
前回のブログでは、『社員稼業』のことを記述しました。
事務所通信の続きのテーマは、そのまま『具体と抽象』思考にスライドします。
どの組織でも、リーダーが持ちうる思考のパターンと、リーダー以外のメンバー(社員)が日常業務で用いる思考のパターンが基本的には異なっています。
トップリーダーがより必要とされる思考スキルは、概念化したり本質を見極める思考力ですが、
今回、それを『具体と抽象の往復スキル』と考えます。
そして、このスキルは、今時は、トップリーダーだけでなく、社員稼業、すなわち 経営者目線が必要なメンバーであれば誰もが養うべきスキルだと思います。
無意識に、私たちは具体と抽象の往復の思考運動によって 問題を発見したり解決したりします。
また、曖昧さを避けるためにモノゴトを具体化して理解したり、短期的な視点だけでなく長期的な目で影響を考えたり・・・このような思考も具体と抽象の具体化運動にすぎません。
一言でいってしまえば、“仕事ができる人”はこのような往復スキルが高い人といえそうです。
事務所通信では、それらをさまざな思考の種類として“軸”を使って表しています。
大枠で捉えると、軸の左が「具体」で向かって右側が「抽象」です。
具体的なものほど五感で捉えやすく、抽象的なものほど概念的になります。
たとえば、「ネコを思い浮かべてください」というと、それぞれが違うネコを想像します。
もしかしたら、キティちゃんやゆるキャラを思い浮かべる人もいるかもしれません。
次に、三毛猫を思い浮かべてくださいといえば、ほとんどが似たような姿を想像できます。
反対に、「哺乳類を思い浮かべてください」といわれたら、抽象的で視覚化が難しくなります。
そして、能力をアップさせるには、この軸のそれぞれ両側を自由に往復する思考を養うことが重要なポイントになります。
両軸の「行き来」が自由できる、コンセプチュアル思考力を養うことで、仕事ができる人に変われることが期待できそうですが、
今後は、こうした思考訓練を事務所で実践していこうと考えています。