ごんだ会計事務所通信9&10月号から~経理の”加工”ワザ②
前回ブログ(9月18日付)のつづき、です。
次に、会計データのうち、損益計算書を用いて事業競争力を測定する手法を取り上げます。
それは、ご存じのとおり、 「変動損益計算書」 のことです。
決算書で通常、目にする「損益計算書」は一年間の成績を外部に報告するための『結果レポート』ですので、経営内部用の役立ちツールにはなりません。
でも「変動損益計算書」に組み直すことで、 『「収益」「費用」「利益」の“関係性レポート”』 に早変わりします。
ここでは「費用」を三つのカテゴリーに区分けしますが、
通常の事業活動から生ずる費用なのか、あるいは、事業そのものとは関係のない損益か、の二分類に区分してみます。
まず、「通常の事業活動による費用」は、変動費と固定費に分類できますが、
変動費はご存じのとおり、売上原価、製造(工事)原価、販売費・一般管理費のうち、運送費、梱包費、販売手数料など、です。
固定費は、変動費以外で、通常の事業活動から生ずる費用一般をいいます。
そして、「事業そのものとは関係のない損益」(調整損益)は、特別損益に該当する費用・収益
あるいは、生命保険料などの節税目的の費用(企業防衛のための保険料は除きます)、
副収入としての不動産賃貸収入及び支出 です。
こうした 副次的な費用(収入)も、実際、けっこうあるんです!
ここは、費用の棚卸が一度、必要かもしれませんね。
これで 単純に「変動費」「固定費」と二分割するよりも、より 純度の高い “利益獲得力” が計算できます。
また、売上と変動費、限界利益はおおむね比例関係にあるため、
「変動損益計算書」を作ることで、利益の予測や利益計画の作成もカンタンにできます。
さらに、次回に続いちゃいます。。
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公認会計士・税理士 権田 俊枝
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