ごんだ会計通信11&12月号~社員の頑張り水準の数値的決定基準③
オリジナル通信11&12月号のテーマについて、前回のブログの続編になります。
“社員固定費(人件費)が限界利益を生み出すチカラ”を示す「労働生産性」と定義しました。
これを、「労働生産性」を昇給や賞与の指標のひとつとして考える発想です。
すなわち、社員全体の活動によって生み出される価値(=限界利益)が、前年よりもアップすることを目標にして、それを昇給や賞与の根拠にする
という考え方をします。
もし、「労働生産性」の数値が前期比で変化がなかったり、あるいは減少しているにもかかわらず、
昇給(賞与の支給)をした場合、企業の“競争力の維持”や、“将来への成長資金”が徐々に失われていきます。
会社と社員を守るためにも、やはり「労働生産性」を改善していかなければなりませんね!
※「労働生産性」をもとに、人件費水準を決定する
事務所通信では、その計算例を示しました。
文章で示すと、
たとえば、前期実績の「労働生産性」(限界利益÷人件費×100%)は200%だったとします。
それが、当期(の見込み)は206%にアップしたとします。
前期比で6%アップしたので、人件費100の6%である“6”分を昇給の上限額あるいは賞与の水準とします。
個人の評価、昇給の全体合計がこの範囲内であれば、結果として、会社の“将来の成長資金”を失わずに、
社員への給与水準をアップさせることができます。
なお、一年の会計期間が過ぎてしまってから“後集計”では間に合いません。
月次単位でしっかり正しい試算表を作れていることが前提です。
また、同時に当期分の経営「計画」も作っておきましょう。
計画と実績を比較すると、限界利益は216-206=10の未達となっています。
この未達原因が社員活動にあるとすれば、これも給与水準に反映させる必要性もあることにも注意です。
なお、臨時的、一時的な要因で発生した利益はここでは除外して計算してください。
明確な会計数値は時には敬遠しがちな要素ではありますが、
“会社の数字”を社員みんなで力をあわせてつくりあげていく!そして、頑張りをみんなで還元するという視点で、会計を捉えてみてはどうでしょうか?
ごんだ通信11&12月号テーマは以上になります(*^_^*)。
※上記の内容は、石 光仁先生のご著書をもとに記述させていただいております。
石先生、どうもありがとうございました<m(__)m>。
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公認会計士・税理士 権田 俊枝
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