事務所通信7&8月号から~『経理力』をテーマに②

前回ブログ「事務所通信7&8月号から~」のつづき、です。

 

経理の役割ってナンですか?? と問われたとき、

通常は、日常の出納管理や帳票の整理とか、伝票の作成、給与計算、帳簿や資料の作成・・・

と業務は多岐に渡るのですが、まぁ、ナンといっても はやり、

結果の処理(後始末的)である「集計業務」が中心、と捉えられがちです(^_^;)。

 

でも、経理の神髄は、単なる「集計業務」だけでなく、「フィードバック」という大事な任務がある、と

『中小企業のための「超経理」』で、著書の加藤弘之氏が述べています。

 

意外に知られていない機能だと思いますが、

この視点をとても大事にして、この「フィードバック」をしっかりと捉えることが必要だと思います。

 

「フィードバック」とは、

マネジメントに活用する「管理会計」的な視点で数値を分析して社内に情報提供すること、

及び各現場をディレクションすることです。

 

企業活動の結果生じたお金に関するあらゆる取引の情報が集約される経理部門は、

全体を俯瞰し、客観性をもって経営の最適化を図ることができる特殊な部門です。

その特殊性を生かすために、「フィードバック」業務を意識してみると、

その「フィードバック」には、「ディレクション」及び「加工」という2つの重要な役割があります

したがって経理には、合わせて「集計」「ディレクション」「加工」

3つの業務領域があるということになりますね。

 

 

筆者は、「ディレクション」機能について、

“経理の畑”の一面に「数字」という芽がたくさん出ているというイメージを用いて、

「ディレクション」機能をわかりやすく伝えています。

 

すなわち、経理の畑で出た芽を簿記という芝刈り機で刈り取る作業が、経理の「集計業務」ですが、

しかし、ちょこんと出た芽(=数字)を機械的にがーっと刈り取るだけではなく、

芽の出方や根っこに何か異常がなかったかを推察しながら丹念に刈り取ることが大事です。

 

経理は、まさに洞察力や観察力を必要とする、特殊部隊ということです。

 

こうして社内で、不自然な取引事象を洞察し、

経理はまさに、会社を”健康に保つ”役割を負っているわけですね。

 

なので、経理業務を(経理だけではないのですが)

ただ単純に安易に”アウトソーシング”してしまうことは、長い目でみるとやはりキケンです。

 

こうした、”時間軸で経営の行き先を読み取る”、という行為が、

経営者にとっては 大変重要な仕事だと私は強く思います。

 

土から出てきた新芽

 

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